毎週日曜日23:00より、TOKYO MXにてアニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』が放送されています。

 

http://concreterevolutio.com/

 

以下、ネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年10月25日の放送は第5話「日本『怪獣』史 後編」でした。

 

 

イントロダクション

「もうひとつの日本」を舞台にして繰りひろげられる、多彩な超人たちの饗宴――。
「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。

これまで数々のフィクションで描かれてきた、数々の「超人たち」が、もしすべて同時に実在していたとしたら?
登場する「超人」たちは、誕生も特性も、実にさまざまだ。
宇宙から来た巨人、ファンタジー世界の生命体、古代から妖怪とされてきた存在、科学者に改造されたサイボーグ、太古に滅亡した巨大文明の遺産などなど……。
一部の超人は公然と活動して世間から人気を集め、一方で素性を隠しながら密かに戦う超人もいる。そして超人に対抗する敵勢力、組織もまた、それぞれ暗躍を続けている。

日本政府は、秩序確保のために多様な手を打った。
そして設立された組織のひとつが、厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」である。
その通称は「超人課」――「超人」を発見・確保し、保護し、安全に管理するのが任務だ。
超人課に所属するメンバーの一人、人吉爾朗(ひとよしじろう)が、本作の主人公である。

 

公式Webサイトのイントロダクションから抜粋しました。

 

 

 

第5話「日本『怪獣』史 後編」

今回は4話の続きです。今回は「安保闘争」が大きく関係している話になっています。物語上は神化42年ですから、昭和45年(1970年)のそれが特に重要になりそうです。

 

安保闘争(あんぽとうそう)は、1959年(昭和34年)から1960年(昭和35年)、1970年(昭和45年)の2度にわたり日本で展開された日米安全保障条約(安保条約)に反対する国会議員、労働者や学生、市民および批准そのものに反対する国内左翼勢力が参加した日本史上で空前の規模の反政府、反米運動とそれに伴う政治闘争、傷害、放火、器物損壊などを伴う大規模暴動である。自由民主党など政権側からは、「安保騒動」[1]とも呼ばれる。

- 安保闘争 - Wikipedia

 

それと5話の終盤に起こった、超人課が発生させた列車事故は、昭和42年(1967年)に発生した「米軍燃料輸送列車事故」がモデルになっているのでしょう。私は生まれる前の出来事なので、私にとっては歴史のワンシーンのような感覚です。

 

米軍燃料輸送列車事故(べいぐんねんりょうゆそうれっしゃじこ)は、1967年8月8日未明に東京・新宿駅で発生した貨物列車衝突炎上事故。

- 米軍燃料輸送列車事故 - Wikipedia

 

詳しくはWikipediaなどからご覧になってください。

 

 

怪獣を日本国民に認めさせたい勢力とそれに対抗する勢力

さて、「日本怪獣電波」の松本正次は4話の事件の後に失踪し、怪獣ブローカーであった日本怪獣電波が壊滅したことで、怪獣の出現自体が減っています。超人課は彼の行方を追っています。

この頃、世間では怪獣は倒すべき悪なのか、人類の犠牲者なのかの議論が起こっています。特に若者は怪獣に同情的で、まるで誰かがそう仕向けているかのよう。これがキーポイントですね。

平和大学という大学では、学生デモが発生しています。学生デモの首謀者や松本は、ある注射を打たれて暴走し、大学を破壊している主人公・人吉爾朗の乗る奇X(きかい)「エクウス」を、若者の敵・社会の敵と認識させ、それを自分たちの怪獣、米軍の怪獣とガゴンの融合個体「メガゴン」が倒すことによって、怪獣が自分たちの味方だと認識させようとしています。

それは一見すると、学生たち自らが考えて動いているようです。しかし、こちらは先ほど書いたように、ある政治家(?)や政党(?)かわからないですが、広告代理店を巻き込んで、学生にそうするよう仕向けています。こちら側は里見義昭という人物が鍵になりそう。

さらにこの流れには、昭和47年(1972年)の「沖縄返還」がリンクします。

 

沖縄返還(おきなわへんかん)は、1972年(昭和47年)5月15日に、沖縄(琉球諸島及び大東諸島)の施政権がアメリカ合衆国から日本に返還されたことを指す。

沖縄返還 - Wikipedia

 

神化年代の日本でも、沖縄返還までに日本国民の怪獣アレルギーをなくすことが、学生や民衆をデモに動かしている政党、それも米国寄り?の本来の目的です。超人課とは対立しているグループになるのでしょう。

 

 

超人課の思惑

デモは、民間人も取り込んで1,000人規模に膨れ上がっています。これまでに怪獣を倒しすぎた超人課は、今までのように表立って怪獣を倒すことがしづらい状況にあるようです。そこで別の手を以って、「日本国民に怪獣は悪で超人は正義」という認識を刷り込もうと画策します。秋田大司課長と人吉孫竹、芳村兵馬の3人で。

芳村は時間を止められる超人ですけど、未来も見ることができるみたいですね。そういう描写がありました。額に未来の様子が浮かぶ感じで。芳村は天才物理学者でもあるみたいな。

超人課の3人が思いついたのは事故です。前述した米軍燃料輸送列車がそれ。深夜の新宿駅西口ガード付近で、貨物車と米軍のジェット燃料を積んだ貨物車がすれ違う予定です。もし、わずかなミスが重なり衝突が起きれば大火災になり、メガゴンを倒してしまおうという狙いです。深夜だから人的被害も最小限に抑えられる、と。確実に運転士は犠牲になる訳ですが。

計画は実行されましたが、事故でもメガゴンは死なず暴走、暴走したメガゴンに松本は数され、メガゴンもエクウスによって倒されていました。

 

 

ガゴンや爾朗に打った注射は何か?

5話で爾朗に注射した薬は特殊な細胞復活剤です。「怪獣」の細胞を活性化することができます。「切ったトカゲの尻尾から、もっと大きなトカゲを作り出せる」と。この薬を松本たちに手渡していたのは、4話に登場した女性・大和右京、つまり超人課の半妖の女性・鬼野笑美が变化した姿です。

笑美は「姿映し」という妖術を使って化けていたそう。彼女の目的、超人課の目的でもありますが、それは「怪獣が暴れる、それを超人に倒させる、それを観た世間は超人を正義だと思い込むようにする」ことです。

松本がブローカーとして怪獣を養殖できたことも、笑美たち超人課が裏で提供した薬のおかげです。これは孫竹が戦時中から研究していた、怪獣の兵器運用の技術でしょう。

そして5話のラストで、孫竹の研究所のシーンが映しだされました。そこには孫竹と笑美の2人がいます。

笑美「これで全部回収できました」
孫竹「久しぶりに実験できてよかった。取り扱いは慎重にしよう」
ナレーション(星野輝子?)「怪獣ブームは実質1年半余りで終わりました。この後に妖怪ブームが起きたのはまた別の話です」

このような会話とナレーションです。孫竹の手には「血液製剤 人吉爾朗」と書かれたビン容器が……。

爾朗の血液製剤=細胞復活剤なのでしょう。自分の血液製剤によって怪獣が養殖されていた、この事実を爾朗が知ったらどうなるのでしょうね。もちろん現時点で爾朗は何も知りません。

爾朗はこれまで、自分が人間だと言っていましたが、輝子との会話でしっかりと普通の人間ではないと認識していました。最も憎い怪獣は自分の中にいると気がついています。同族嫌悪的なものもあるのでしょう。

 

 

おわりに

どちらが善でどちらが悪か、この作品であってもなくても、これを一面だけで捉えようとすると、道を逸らしてしまうことでしょう。様々な方面からきな臭さが漂ってくる話です。が、今回もとても面白かったです。次回は妖怪ブームが来るのでしょう。

今回の血液製剤の話を観て、『ゲゲゲの鬼太郎』の「密林の大怪獣」と「大怪獣 怒りの逆襲」の話を思い出しました。『墓場鬼太郎』だったでしょうか。どちらにもある話かもしれません。アニメでも放送されていた記憶があります。

研究者だか大学院生だかのある男と調査隊が、鬼太郎を連れて南方のジャングルに行き、そこに生息する鯨の祖先で太古の巨獣、名前を忘れました、それを調査します。調査隊はその男と鬼太郎を除いて全滅します。

日本に戻ってきた男は成果を独占するために、鬼太郎にその怪獣の血液を注射するんですねぇ……。鬼太郎はからくも一命を取りとめましたが、巨大化して大怪獣(大海獣)へと変身してしまいます。目玉おやじたちでも止められません。

確か、男の妹さんが以前鬼太郎に持たせたお守りを、大暴れしている大怪獣が持っていたことで、怪獣が鬼太郎だと気が付き、兄を説得します。妹の願いを聞き入れた兄は、怪獣に血清を注射して、鬼太郎は元の姿に戻れた、という結末だったかと思います。間違えていたら申し訳ありません。

話の細かい部分は忘れてしまいましたが、今でも思い出せるくらいに衝撃的な内容で、当時小学生の私には恐ろしさすら感じさせるものでした。コンレボ5話の話は、鬼太郎のこのエピソードをモデルにしているのだろうなぁ、と観ていて思い出しました。

 

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